Q&A: サマースクールに参加すると入学のときに有利?

Q: いつも有意義な情報を楽しみにしています。日本のインター7年生の息子が今年の夏、ボーディングのサマースクールに参加しました。その中堅ボーディングでは滞在中に来年入学希望の生徒向けのインタビューがあり数名が決まったそうです。名門ボーディングでサマースクールを開催している学校は少ないのですが例えばチョートのサマーに参加すればプライオリティはあるのでしょうか?

A:まずBSには二極化傾向があり倍率が年々上がっている上位校群(難関校)と倍率が年々下がる傾向のあるその他の学校群があることを知っておく必要があります。
BSの人気はアメリカ人のライフスタイルが変わるとともに年々落ちていて、学生は私立のデイスクールと公立のマグネットスクール、チャータースクールにシフトしています。
一部の難関校には記録的な志望者数があり、それらの高校には優秀な生徒が集まるのでBS全体の人気が上がっているように見えますが、実は全体的に見ると地盤沈下しているのです。
上位校の倍率は軒並み5倍を超えますが、中堅以下になると倍率は2倍もしくはそれ以下です。
当然のように集まる学生の学力も下がってしまい、それは卒業生の進路結果に如実にでます。
進路成績がよくないと寄宿してまで子供をBSに送ろうとは保護者は思いません。
学生が集まらない>>学生を選抜しない>>進路結果が悪くなる>>学生が集まらない という悪いスパイラルに陥ってしまうのです。

中堅のBSは学生を集めるためにリクルートに非常に力を入れます。サマースクール、学校説明会などはBSに興味を持っている学生、そして保護者が集まるので絶好の機会です。
その場で来年の学生のリクルートをしてしまうということは十分に考えられます。ただしそのようなリクルートメントをする学校は生徒集めに苦労しているのではないかと考えられます。その年のSSATのスコアも見ないで合格を提示するのはいかがなものでしょう。学生集めに苦労しているのではないかとかんぐってしまいます。(もちろんリクルートされる学生は大変優秀な学生に違いないのでしょうが)

ちなみに実際に学校側から入学してほしいとのリクエストが届く学生もいます。
数学オリンピックで優勝したとか、スポーツで有名な学生には学校からxxの条件で入学してほしいとのリクルート文書や電話が来ます。
これは中位校に限ったわけではなく、BSの上位校でも見られるケースです。

さて、ご質問のサマースクールに参加した場合ですが、サマープログラムに参加した生徒に入学願書を出しませんか?と誘いが来る場合もあります。
エクセターやアンドーバー、セントポールスなどもこのようなメールや電話をする場合がありますが、入学に有利というわけではなく出願したら落ちたという場合も多々あります。
チョートのケースですが、私の知っている限りではサマープログラムに参加したから入試に有利になることはありません。
リクルートの誘いはあると思いますが、選抜の上での優遇はないと思います。もちろんサマープログラムに参加したことによって本人にやる気が出て結果合格したという例は多いのでむしろ本人のやる気を出すという点でよいかもしれませんね(笑)

ちなみにこのブログで取り上げた学校でサマープログラムを行っているのは

Choate Rosemary Hall
Emma Willard (女子校)
The Governers Academy
Hotchkiss School
Middlesex School
Northfield Mount Hermon
Phillips Academy (Andover)
Phillips Exeter
St. Paul’s School
Taft School

などがあります。
いままで紹介していない学校ですがこのほかに優良なSummer Program として
Dana Hall School (女子高)
Hun School of Princeton
Linden Hall (女子高)
Peddie school

なども知られているサマープログラムです。
難関校のサマースクールを受講するには選抜があり誰でも受講できるわけではありません。
また日本と姉妹校提携をしている学校の生徒は枠があるようなので日本で選抜されれば自動的に受講できます。

桐蔭学園はChoateとExeter
成蹊はSt. Paul’s
同志社国際高校はAndover とlawrenceville
慶応藤沢とLawrencevill
などがその一例です。

いろいろ微妙なキャンパス:フィリップス・エクセター

キャンパスの印象について書いてきましたが今回で最後。
フィリップス・エクセターについて書いてみます。

エクセターはマサチューセッツ州とニューハンプシャー州の境。エクセターに位置しています。
ボストンからは車で一時間、ニューハンプシャーのマンチェスターからは30分強。
大都市に近いともいえないですが、遠いともいえない微妙な立地です。
アンドーバー、ミルトンと同じく電車でボストン市内に出ることもできます。
しかしこちらも一日に電車は往復4本、時間も一時間と非常に微妙な寂しさです。
遠いともいえないが、近いともいえないエクセター。
もちろん大多数のBSは人里はなれたところに位置しており、車でも大都市まで数時間かかりますのでエクセターの立地は比較的には良いのですが、日本人の感覚では田舎にあるといってもいいでしょう。
エクセターのキャンパス自体はアンドーバーより広いのですが、校舎と寮が隣接しているのでそれほど広いとは感じません。しろコンパクトにまとまっていて移動が楽です。一部の寮と運動施設は交通量の多い道路を越えなければならないので交通に気をつける必要がありますが(アンドーバーも同じ)それだけ気をつけていれば安全でまとまったキャンパスといえるでしょう。
セントポールスやグロートン、ミドルセックスなどのエピスコパル系教会BSのキャンパスを見慣れてしまうと、エクセターのキャンパスは地味で味気ないです。もちろん大変きれいなキャンパスなのですが「美しい」といえるかといわれるとそれも微妙…

あとエクセターといえば全国的に有名な建築物があります。エクセター図書館は高校としては全国1の蔵書を誇っているだけではなく、建築の美しさとユニークさで見学者が絶えません。私も早速見に行ったのですが、建築に知識がないものとしてはこちらも言うほどのものか?と微妙。

例外的に鯨の標本があるサイエンスセンターとおととし新装された学生会館はとてもきれいでした。
キャンパスや立地においてはなんとなくすべて微妙な感じのエクセターでした。

さて、前回アンドーバーのときに書くことを忘れた大事なことを。
アンドーバーの学生食堂は昨年新装され、とてもとてもきれいになりました。
いままではハリーポッターの世界のようなカフェテリアだったのがホテル並みに。
食事にはなんと寿司まで出るそうですよ!

広くて移動が大変!:フィリップス・アンドーバー

私が訪問したことのあるキャンパスの印象を書き綴ってきましたが、あとは2校だけ。アンドーバーとエクセター。それぞれを書いてこのシリーズは終わりにします。

さてアンドーバー。この学校もとても良い立地にあります。ボストンの北30キロにあるアンドーバーは車ならば25分、電車もあってコミュータートレインで50分の位置にあります。ボストンには環状高速が2本あり、小さいほうが95号、大きいほうが495号。アンドーバーはこの大きなほうの環状高速の内側にあります。いわゆる名門ボーディングスクールの中ではミルトンとアンドーバーだけです。ボーディングスクールの多くが田舎の人里はなれたところにありますが、アンドーバーは大都市へのアクセスが良いのにキャンパスが広くてのびのびしており、バランスが取れているといえます。

アンドーバーのキャンパスはアンドーバーのダウンタウンから歩いて10分くらい。メインストリートを南にあるくとキャンパスが見えてきます。左側には大きな白亜のホールが見え、右側には学生寮。メインストリートがそれらを分ける形です。スポーツ施設はさらに10分ほど南に歩く形になります。キャンパス内に美術館があったりしてとてもきれいなキャンパスですが、いかんせん広すぎてまとまりにかける感があります。授業が行われる授業棟、学生寮棟、カフェテリア、スポーツ施設がまとまって一箇所になるのではなく、それぞれがかなり離れています。アンドーバーの学生は移動する際にはどこに行くにも10分ほど歩かなければいけません。ニューイングランド地方の冬はとても厳しく5分も歩いていれば体が冷え切ってしまいます。また雨が降ると長靴が必要。アンドーバーで生活するには長い距離を歩くのになれる必要があります。

アンドーバーは土日は授業がないので週末にボストン市内に遊びに行ったりすることができます。都会に慣れている学生には良い息抜きになるでしょうね。

追記:
アンドーバーのときに書くことを忘れた大事なことを。
アンドーバーの学生食堂は昨年新装され、とてもとてもきれいになりました。
いままではハリーポッターの世界のようなカフェテリアだったのがホテル並みに。
食事にはなんと寿司まで出るそうですよ!
また、アンドーバーも立地が良いことからデイスクール化すすんでいます。
現在自宅生は全体の3割。寄宿生よりも自宅生のほうが入学が難しくなっています。そのため自宅製の学力のほうが寄宿生より高いといわれています。(あくまでも通っている学生からの感想ですので進学等のデータを下にしたお話ではありませんのであしからず)

生徒数が多いこと、大都市へのアクセスが良いこと、ご飯がおいしいことから日本人にとって個人的に一番お勧めできるのがアンドーバーです。

立地よく名家が集まるミドルセックススクール

このブログで取り上げるのは初めてですね。
u/” target=”_blank”>Middlesex Schoolはセントポールス、グロートンと同じくエピスコパル教会系の学校です。St. Grottlesex(日本で言うところのMarchとか関関同立みたいな語呂合わせですね)ともいわれるいわゆる上流階級の子弟に教育を提供する学校といわれていました。もともとがお金持ちの子弟を教育していたたこれらの学校は共通して1)生徒数が少ない、2)宗教教育がある、3)キャンパスがとてもきれい です。キャンパスの中を歩いているとアメリカの裕福さを感じられます。

キャンパスは美しいの一言。独立戦争の際の戦場にもなりアメリカの高校生では知らない人はいない名所コンコードに位置しています。ボストン市内からは約30分。車で10分ほどのところにはマサチューセッツ州で最大のショッピングモールがあり、ボストンまでの電車の駅があるコンコードのメインストリートまでは5分間。この立地でありながら森に囲まれて外からは隔絶された美しいキャンパスです。伝統的にはハーバードのフィーディングスクールだったのですが、学力的には10スクール上位より落ちます。アイビーリーグ校の次に良いとされているGeorgetown、Tafts、Boston Collegeなどの大学に多くの卒業生を送っています。卒業生は毎年100人弱。小規模ですが設備は充実しています。この学校は学費も高く、在宅生でも3万5千ドル。エクセターが3万7千ドルで寄宿も含むことをかんがえると高い!寄宿すると4万5千ドル弱かかります。

歴史を感じさせる開放的なキャンパス:チョートローズマリーホール

チョートはコネチカット州ハートフォードとイェール大学のあるニューヘブンの間に位置しています。いずれの町からも30分くらいです。伝統的にイェールとのつながりが強くて1970年以前は多くの卒業生がイェールに進んでいました。いまではイェール以外の学校(Georgetown) が卒業生が最も多く進学する学校ですがイェールにも5-10人くらい進学します。
コネチカットの南部なのでニューヨークと近いためニューヨーク近辺からの学生が非常に多いのが特徴です。

さてキャンパスの雰囲気ですがとてもオープンです。広いキャンパスの中に建物が点在しており広さが感じられます。建物もいい具合に年季が入っており歴史を感じさせるキャンパスです。おおくのBSのキャンパスでは運動場とメインキャンパスとの距離が離れていたり、見えないように仕切ってある場合が多いのですがチョートの運動場はさえぎるものがなくまるでゴルフ場のよう。キャンパスの中に広いお庭があるかのようです。
その運動場と隣接するのがアートセンター。チョートといえばアートといわれるほど芸術活動に力を入れているチョートの新しいシンボルといえるでしょう。

キャンパスは田舎にありますが都市へのアクセスがよいのでバランスの取れた立地といえます。そのため3割近くが自宅生です。冬もボストンほどは寒くなく雪も少ないため比較すると少しは気候に慣れやすいかもしれません。

さてチョートのファイナンシャルエイドはいわゆる一般の奨学金という形をとっていてアンドーバー、エクセター、セントポールス、ディアフィールドなどとは変わっています。アンドーバーなどは奨学金は廃止しており経済的に恵まれない学生に支給するファイナンシャルエイドに切り替えています。チョートはこの方式をとっておらずファイナンシャルエイドのほかに学術奨学金とか運動奨学金、黒人のための奨学金など用途が決まっている奨学金があります。アメリカ人に限っていない奨学金の場合留学生にも受給資格があります。レイコ@チョートの岡崎玲子さんが自著の中で奨学金をうけたとの記述がありましたね。エンドーメント(基金)が少なめの学校はチョートと同じように奨学金方式をとっています。テンスクールズのなかではそのほかにタフト、ローレンスビル、ルーミス、ヒルなどいわゆる下位校はこの方式です。

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SSATのテキストブック、プレゼントします

このブログを読んでいただいている方の中には今年BS受験を控えていらっしゃる方、来年以降受験を考えていらっしゃる方もいらっしゃるかとおもいます。アメリカへのBS留学を考えていらっしゃる読者の方に今年の受験で使った私の娘のSSATのテキストブック、その他マサチューセッツ州の標準テストのMCASのテキストブック、Building Thinking Skillという非常に優れたCritical Thinking 用の参考書をまとめてお一人にプレゼントしたいと思います。
これらは:
The Princeton REview, Cracking the SSAT & ISEE 2007 Edition $19.00
The Princeton Review, Cracking the SSAT & ISEE 2009 Edition $20.00
Barron’s SSAT/ISEE $16.95
The Princeton Review, Roadmap to MCAS Grade 7 English Languate Arts. $14.95
The Princeton Review, Roadmap to the MCAS Grade 8 Math. $14.95
The Critical Thinking Co. Building Thinking Skills Level 3 Verbal Grade 7-12+ $29.99
The Critical Thinking Co. Building Thinking Skills Level 3 Figural Grade 7-12+ $29.99

計7冊:$130程度

私の娘はSSATの準備としてこれらを勉強して2370/2400点を取ったので効果があるのではないかと思います。
使ったのものなので書き込みがあるものもあります。その点ご容赦お願いいたします。
また送料はお手数ですがご希望される方ご負担お願いいたします。アメリカからの送料は30ドル程度になると思います。

ご希望の方はご氏名ご住所を以下のメールアドレスまでお願いします。 

rockthepandaアットマークyahoo.co.jp

詳細はこちらよりメールにてご案内いたします。

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ハートフォード市内でデイスクール化が著しい:Loomis

コネチカット州ハートフォード市内に位置するルーミス。この学校もミルトンアカデミーと同じくデイスクール化が激しいBSです。現在、在宅と寄宿の割合は49%:51%。去年まではちょうど50%だったらしいのですが、今年は寄宿生を少し多めにとったようです。半ばデイスクールと化しているので在宅生と寄宿生の差が多少見らるので注意が必要です。
毎年180人ほどの新入生があり、そのうち9%が留学生。つまり毎年90人の寄宿生のうち16~18人が留学生です。デイスクール化が激しい学校はどうしても留学生の割合が低くなります。学力や資質による競争が激しくなるわけではありませんが、入学できる枠が小さくなるのでこの点にも注意が必要でしょう。

ルーミスは300エーカーという広大なキャンパスでありながら市内に位置しており、近くにはアムトラックのWindsor駅があるためハートフォードの中心地に出るのにものすごく便利です。森の中のBSと比べるとより都会的な生活を送ることができます。ここの学校は土曜日に授業がないので週末に遊びに行くことも簡単です。

ルーミスはとても良い学校だと思いますが、進路成績があまり芳しくありません。テンスクールスの下位校のなかでもすこし見劣りします。学業成績が良い生徒は在宅生に多くいます。寄宿を希望する学業優秀な生徒は多くが他のBSに流れてしまっています。今後もLoomisは寄宿生は取りながらもよりデイスクール化していくのではないかと思います。 

都会に近い環境でのびのびと勉強してほしいと思う保護者の方たちにはよい選択だと思います。